大衆映画食堂

昭和の日本映画に登場する食べ物たちの記録

『月は地球を廻ってる』胃薬と水


月は地球を廻ってる

  • 1959年/日活/白黒/46分
  • 監督=春原政久
  • 出演=岡田真澄、中村万寿子、中島そのみ、西村晃小沢昭一、神戸瓢介、近江大介、石丘伸吾、南風夕子、新井麗子、相馬幸子、紀原耕

銀座の小さな宣伝会社に勤める岡田真澄イカすアイデアを豊富に持った広告マン。仕事に熱中するあまり「上野の西郷さんの前で結婚式」という宣伝用偽装結婚式を挙げてしまい、恋人・中村万寿子に愛想をつかされそうになる。偽装結婚式の新婦役・中島そのみに惚れられてしまったからますます話はこんがらがり、ついには岡田が企画したフラフープクイーン決定戦で中村と中島が対決することに……

驚異的に無邪気なラブコメであった。21世紀には絶対存在しえないこの超ほのぼの感、たまらない。坊さんやらコックさんやらおまわりさんやらが大集合してフラフープの練習をする様は「すげえ」と言うほかなかった。

┃ 胃薬と水

岡田真澄の勤める宣伝会社の社長・西村晃は業績が傾いてくると胃薬が手放せなくなる。事務員の女の子にを頼んだら、すなわち会社が左前ということである。しかし岡田真澄が月星デパートの宣伝部長(?)に気に入られて、月星デパートの仕事がまるごともらえるようになったため、元気を取り戻してこっそり社長室のデスクの上でフラフープなど回しちゃったりなどしちゃうのであった。