大衆映画食堂

昭和の日本映画に登場する食べ物たちの記録

『レッツゴー!若大将』肉まん、中華料理

レッツゴー!若大将 [DVD]
レッツゴー!若大将

若大将は部活のサッカーで国際試合の選手に選ばれ、香港へ。日本で危ないところを助けた宝飾店の店員・澄子と再会しイイ感じになるも、香港のレストラン王の娘・林美芳と仲良くしているところを見られてしまい、澄子が勝手に焼きもちを焼く。というのも澄子がセクハラ支店長と香港出張に着ていたのは、若大将目当てだったからである(またかよ)。帰国後もすれ違いが続き、若大将も澄子が気になって部活に熱中できず、江口に心配されるが……

若大将シリーズ第9作。香港・マカオ・京都などのロケがゴージャスだが、話が大味でいつものようなパッパラパーな能天気さがない。ただし、スミちゃんはいつも通りに性格が悪い。青大将はおろか会社の上司まで利用する始末である。スミちゃんは人の金で旅行に行く達人なのだ。宝田明が香港美女の婚約者役で登場。

┃ 若大将のおやつ、肉まん

若大将のおやつと言えば肉まんである。本作でもおばあちゃん(飯田蝶子)がおなかをすかせて帰ってきた若大将のおやつにと山盛りの肉まんを用意してくれている。しかもデカイ。コンビニのケースの中に死体のように佇んでいるそれではなく、中華街で竹の蒸し器でフコフコと蒸されているような、立派なヤツだ。DVD特典のオーディオコメンタリーによると当時は肉まんは珍しい食べ物だったらしく、憧れました等の声が聞かれた。

┃ 香港で食べる中華料理

香港遠征中はもちろん中華料理。ゲストヒロインの親が経営する中華レストランで食事をするシーンがある。山盛りの唐揚げのまわりに小籠包のような白い物体が並べられた、町の中華屋かよというずいぶん庶民的なメニューだったが、日本では帝国ホテルの中にも出店しているような店なので、高級な店なのだろう。ちなみに、帝国ホテル店の向かいには田能久の支店がある。