大衆映画食堂

昭和の日本映画に登場する食べ物たちの記録

『ゴー!ゴー!若大将』大福、のりまき、お汁粉、いそべもち

ゴー!ゴー!若大将 [DVD]
ゴー!ゴー!若大将

陸上部のエース・若大将(加山雄三)は町内会の夜回り警備の途中、ガソリンスタンドに勤める澄子(星由里子)が不良にからまれているのを助けたことから、彼女に惹かれてゆく。自動車部ではラリーに出る予定だった青大将(田中邦衛)が交通事故で怪我をしたため、ナビゲーター・江口(江原達怡)に頼まれて青大将の代理として京都へ行くことに。京都では芸者・京奴(浜木綿子)と出会い、惚れられる若大将。紆余曲折ありつつもラリーでは上位入賞し、スポンサーである青大将パパも大満足。そんな折、澄子が若大将の家へ挨拶に来ることになるのだが……


いつにも増してザックリ若大将。今回は陸上部兼ラリー部、通常より部活時間が長い。特に学生自動車ラリーでは江口にナビゲートされて長い道中をひた走る。ラリーは公道(山道から街中の路上まで)で行われているが、いまでもこんな競技は存在するのだろうか。

┃ 若大将のおやつ、大福

今回の若大将のおやつは大福。江口が来た際、おばあちゃんがおやつに用意してくれたものが出される。求肥から何か黒いものがぽつぽつ透けて見えて、まめ大福っぽくもある。

┃ ラリー中の栄養補給、のりまき

ラリー大会中の軽食はのりまき。食事時間はないので、車中で運転しながら食べる。若大将は道中チェックポイントのおじぞうさんにも供えていた様子。

┃ あやしいお汁粉

ラリーが終わり、陸上部へ復帰した若大将。お正月の琵琶湖駅伝に向けて合宿中、部員みんなでもちをつく一幕がある。餅米も自分たちで蒸して、杵と臼で本格的についているが、「あずきがあったらな〜」との思いがむくむく。そんなとき、ちょうどいいことに当たり散らした合宿所備え付け寝具の枕が破け、あずきがザラーっと出て来る。
……かくして“どこからともなく”出てきたあずきでお汁粉を作った陸上部一同。「なんかアブラ臭いな〜」「なんかフケ臭いな〜」と言いつつモグモグしていると、「誰だ枕のあずきを抜いたのはっ!」とコーチが怒鳴り込んでくるのであった。
若大将の歴代珍奇メニューは江口の独壇場であったが、今回江口は自動車部のマネージャーのため、陸上部の合宿には参加していない。よって若大将作の珍奇メニューとなった模様。

┃ いそべもち

そして琵琶湖駅伝の日。田能久の面々(+江口)は家のテレビで応援。そのとき皆がかじっているのがいそべもち。何かを食いながら応援するのが好きな人たちだ。
ちなみに今回、おばあちゃんが仏壇を拝むシーンがあり、そこにはおじいちゃんの写真が立ててある。おじいちゃんはお父さんに激似であった。っていうか、有島一郎だった。