大衆映画食堂

昭和の日本映画に登場する食べ物たちの記録

『吸血鬼ゴケミドロ』ウィスキー

あの頃映画 「吸血鬼ゴケミドロ」 [DVD]
吸血鬼ゴケミドロ

羽田発伊丹行の旅客機。管制塔から爆破予告があったという連絡を受けた副機長・吉田輝雄とCA・佐藤友美は乗客の手荷物検査を行うも、ライフルを持った高英男にハイジャックされてしまう。機長は高に命じられるまま沖縄行きに進路を変えるが、旅客機は光る謎の飛行物体とすれ違い、計器が故障して山中に墜落する。幸い重大な損傷は免れ、9人の乗員・乗客が生き残る。高が佐藤を人質に山中へ逃れると、謎の円盤があった。高は誘われるように円盤へふらふらと近づいていった……

怪奇映画と思いきや、SF航空パニック反戦怪奇映画だった。
ゴケミドロとは人類より高い知能を持つ宇宙生物で、遥か宇宙の彼方から地球侵略のためにやって来たそうだ。その「いの一番」に吉田輝雄高英男金子信雄らが乗っている飛行機を狙い、中でも高英男に目をつけてヤツのデコをカチ割るとは、さすが知能が高い宇宙生物なだけはある。全体的にちょっとオモチャ感というかキイハンター感が溢れている。「君たちを見て僕は人間を信じられるようになったヨ」と言われた先から真顔で高英男にガソリンぶっかけてライターで点火した吉田輝雄がお気に入り。

┃ ウィスキー

墜落した旅客機内では、パツキン女が化粧のために水を全部使ったために飲料水がなくなってしまった(オーディオコメンタリーより)。水を飲みたいと騒ぎ立てる政治家・北村英三に会社経営・金子信雄が渡すのがウィスキー。ストレートでそんなぐびぐび飲んで大丈夫か!?と思う勢いでウィスキーを飲む北村英三だったが、実はこれがトラップで、さんざんヘコヘコさせられ自分の妻まで差し出させた北村にウィスキーをぐびぐび飲ませ、ますます喉を渇かせようとしていたのであった。そしてこれが原因で二人とも自滅するのである。