『丹下左膳 乾雲坤龍の巻』山盛りまんじゅう
丹下左膳 乾雲坤龍の巻
刀狂いの暗君、相馬藩主・中村大膳に名刀「乾雲」「坤龍」を盗むことを命じられた丹下左膳(大友柳太郎)は小野塚鉄斎道場に押し入り、「乾雲」を奪うが、その際の怪我がもとで右目を失う。ところが相馬藩主は2振り揃っての名刀と言い「坤龍」の奪取をも命じる。左膳はスリのお藤(久保菜穂子)と与吉(東千代之介)の助けを借りて「坤龍」を奪い取るも、鉄斎は死んでその娘・弥生(桜町弘子)から右腕に深手を負わされ、さらには左膳ひとりに罪を着せようとした相馬藩主の策略により彼は投獄されてしまう。
丹下左膳シリーズの一作で、明朗・続編テイストではなく、独立した復讐劇となっている。加藤泰監督らしく、話は陰惨ながらもさわやかで清廉な印象を残すところが良い。