『殺人狂時代』インスタントラーメン2食分(ねぎ入り)、スパゲティ、ケチャップたっぷりステーキ
大学で犯罪心理学を教えるモサい講師・仲代達矢は、「大日本人口調節審議会」から派遣された殺し屋たちに何故か狙われる。仲代は雑誌記者・団令子、車泥棒・砂塚秀夫とともに殺し屋たちをかわしながら「大日本人口調節審議会」なる組織を追うことに。大日本人口調節審議会……その正体は、精神病院の院長を務めるマッドドクター・天本英世が主宰する「無駄な命は消しましょう」がモットーの危険な組織だった! しかしそんな彼らがなぜ冴えない大学講師の仲代を狙っているのか? それは、仲代が少年時代にナチス政権下にあったドイツに行っていたことと関係があるらしい。
おしゃれな犯罪劇、ちょっと日活アクション風。「メガネを外したらイケメンだった」仲代達矢も良いが、ヨーロッパの教養を身につけた精神科医役の天本英世が良い。頭身が高い長身に細身のスーツやベストが似合っており、少し細かめのパーマをかけた長めの髪や黒い革手袋で決めたその姿、さながら少女漫画の老紳士のようである。途中までドイツがああだヒトラーがどうのと言っていたにも関わらず、最後はフラメンコが鳴り響き、左手をお互いにハンカチで結わえて右手にナイフを持って戦うという「スペイン式決闘」で対決する。……って、なんでいきなりスペイン? 天本英世だから??
┃ インスタントラーメン2食分(ねぎ入り)
「大日本人口調節審議会」から派遣されてきたデブ殺し屋は仲代の下宿を訪ねる……というか勝手に上がり込む。『脳の生理学』などの犯罪心理学関係の本が文字通り山と積まれた小汚い部屋、帰ってきた仲代は「おなかがすいた」と言ってゴミ?の中から袋のインスタントラーメンを取り出す。
デブ殺し屋が遠慮したのでひとりで2袋を食べようと、大きめの茶碗(蓋付きのどんぶり)に無理矢理2袋分を押し込め、菜箸などが差してあるコップに一緒に立ててあったねぎを2〜3cmの長さに切って茶碗に突っ込み、スープの素だか調味料だかの小袋をサラサラ投入、ポットのお湯をジャーっとかけて蓋を無理矢理閉める! 見た目のモサさに見合ったガサツな夕食である。
なんで帰ってきたばっかりなのにポットのお湯が沸いているのかは突っ込んではいけない。そして、コップに立っていたねぎがしおれていそうで何か気持ち悪い。