大衆映画食堂

昭和の日本映画に登場する食べ物たちの記録

『賞金首 一瞬八人斬り』酒


賞金首 一瞬八人斬り

甲州は黒戸金山より江戸へ輸送中であった金二十貫が夜叉狼(今井健二)と呼ばれる山賊に強奪された。老中・堀田豊後守(内田朝雄)は、腕利きの医師であり、凄腕の賞金稼ぎでもある錣市兵衛(若山富三郎)に金の奪還を依頼。錣は金山麓の宿場町・台ヶ原宿へ向かう。台ヶ原宿にはすでに幾多の賞金稼ぎたちが集まってきていた。錣が台ヶ原宿に着くと夜叉狼はすでに代官所に捉えられており、金のありかをなかなか吐かないため拷問を受けていることがわかる。錣は代官所に侵入して夜叉狼を救出するが、夜叉狼の妹・飛び天童(加藤小夜子)から兄の救出を依頼された賞金稼ぎ・薊弥十郎天知茂)によって夜叉狼が殺害される。彼の死に際の言葉により、金は彼の手元にはなく、女郎屋の女主人がそのありかを知っていることが判明。錣は宿場町に戻り、女郎屋に潜入する。


西部劇テイストのアクション時代劇。西部劇風の音楽や、マカロニウェスタンに出てきそうな宿場町のセットが印象的。
ストーリーはかなり行き当たりばったりで、途中から何をどうしたいのかよくわからない小出し展開になる。だが、時代劇なのにガンアクション主体、接近戦のみ刀という殺陣の設計はカッコいい。

┃ 酒

宿場町で賞金稼ぎたちの拠点となるのが酒場。錣は機嫌取りにとっくりに入った酒を出される。店内の雰囲気は日本の時代劇映画というよりそのまんま西部劇で、和風の飾りなどのない簡素な内装もちょっとダイナー風。屋外では砂塵を巻き上げる風が吹いているところも西部劇テイストでしゃれている。