大衆映画食堂

昭和の日本映画に登場する食べ物たちの記録

『女探偵物語 女性SOS』手作り弁当、りんごジュースと巨峰、レストランのワンプレートメニュー、アイスコーヒー、南京豆、かき氷すいか乗せ

探偵物語 女性SOS

帝国秘密探偵社に勤務するやり手の女探偵・小川信江(白川由美)は、大金持ちの奥様から娘・みどり(峯京子)の交際相手”岩田洋一郎”の素行調査を依頼される。信江は早速洋一郎の勤務先へ調査に行くが、特にこれといった情報が掴めない。そうこうするうち、信江は同僚・木下(佐原健二)と一緒に行ったレストランで、洋一郎(平田昭彦)がキチンとした身なりの青年と一緒にいるところを目撃。その青年は岩田民夫(土屋嘉男)と言って洋一郎のいとこだった。信江は民夫に好感を持つが、実はこの民夫というのが……


ちょっとびっくりするくらいゆるい東宝ブコメ
あまりののんきさに驚かされる。ばりばり女子とへにょへにょ男子のラブコメという点では結構好ましい。


┃ 手作り弁当

信江は外回りで帰社が遅くなっても「無駄遣いをしたくない」ので外食せず、持参した手作り弁当を会社に戻ってから食べるというしっかり者。しかし上司から声がかかったり、来客があったりでなかなかゆっくりお弁当を食べさせてもらえない。信江のお弁当箱は四角いアルミ製で、おはしを透明のケースに入れて持参してきている。

┃ りんごジュースと巨峰

信江が大金持ち・西条家を調査報告で訪問した際に出されているのがりんごジュースと巨峰。贅沢なおもてなしだ。

┃ レストランのワンプレートメニュー

信江と木下が食事するレストランは、メニューがどうもワンプレート基本らしく、信江も木下も、また洋一郎も民夫も、料理すべてがひとつの皿に乗ったものを食べている。おかずは、とんかつや海老フライの模様。

┃ アイスコーヒー

調査対象である洋一郎と喫茶店で対峙する信江。二人ともアイスコーヒーを注文している。ストレートの背の高いグラスにアイスコーヒーが注がれ、傍らにはミルクポットが置かれている。

┃ 南京豆

みどりの恋人である“岩田洋一郎”は、実は民夫が洋一郎の名を騙って遊んでいたということが判明。民夫はバーのマダムとねんごろになっており、親に家を追い出された後はマダムの家に入り浸ってお小遣いをもらっているらしい。このママがおやつに食べているのが南京豆。そんなものしょっちゅう食べてると、太りそうだな……。

┃ かき氷すいか乗せ

信江は、“岩田洋一郎”の正体はとてもみどりには似つかわしくない男・民夫だったということを西条夫人に報告。
民夫をとっちめるため、夫人は“岩田洋一郎”がみどりを訪ねてきているのを信江が来るまで引き止める作戦をすることに。二人が部屋でいい感じになっているところにナイスタイミングでかき氷すいか乗せを持っていく。このかき氷、昔風のものではなく、今カフェとかおしゃれ甘味屋で出されているような、ふんわりこんもり山盛りの豪華なかき氷。おいしそうであった。