大衆映画食堂

昭和の日本映画に登場する食べ物たちの記録

『怪猫有馬御殿』尾頭付きの鯛と大根

怪猫有馬御殿 [DVD]
怪猫有馬御殿

有馬侯頼の寵愛を受ける新参者の側室・おたき(入江たか子)はその寵愛ゆえ古株の側室・おこよ(北見礼子)に疎まれ、たびたび悪質な嫌がらせを受けていた。おたきは身の危険を感じ、愛猫・たまを逃がし、また、自らも里へ帰ろうとしたいたところ、おこよの腹心・岩波(金剛麗子)、七浦(橘公子)らによって自殺とみせかけて殺害される。数日後、火の見櫓に七浦の首つり死体が下がっているのが発見される。彼女はおたきが殺害されたとき、おたきを押さえ込んでいた女だった。これを皮切りに、有馬御殿ではすさまじい怪異が続発する。


猫映画
猫映画の定番、アクロバットダンスがすごすぎ。化け猫に操られた女中二人が突然踊り始めるシーン、雅楽調のBGMなのにやっているのはヒップホップというか……どこの駅前かと思った。
上映時間49分の小品ながら、美術はやっぱり大映、すばらしい。髪飾りや衣装の豪華さも見物。


┃ 尾頭付きの鯛と大根

おたきは町家出身で八百屋の娘であり、そのことからおこよに軽んじられている。
このおたきが飼い猫・たまに食わせているのが大根、らしい。それでは腹が減るたまは、おこよの食事の尾頭付きの鯛を失敬、怒ったおこよに追いかけられるのであった。