『四谷怪談』(1959/大映)酒3本、小鯛
民谷伊右衛門(長谷川一夫)は仕官の口がなく家で傘張りをするか釣りに出かけるかのしがない暮らしを送っていた。あるとき伊右衛門は茶屋で下劣な旗本に絡まれそうになっていた武家の娘・おうめ(浦路洋子)を助ける。おうめは伊右衛門に一目惚れ、これを知った伊右衛門の悪友・秋山(杉山昌三九)、直助(高松英郎)らは乳母から金子を受け取り彼女と伊右衛門を近づけさせようと画策する。伊右衛門の妻・お岩(中田康子)は身体が悪いのをおして伊右衛門を立てる良妻であったが、伊右衛門をおうめとくっつけてより莫大な金を手に入れたい秋山らはあるおぞましい計画を立てる。
四谷怪談もの。
長谷川一夫主演だからか、ストーリー自体は綺麗で、最後の立ち回りがなんかヒーローものっぽい。そして三隅研次監督だからか、お岩さんが超怖い。
┃ 酒の付け届け
お岩の叔父の紹介で、作事方組頭伊藤喜兵衛に仕官の口を願いに行った伊右衛門。手みやげは酒3本。ところが今は就職希望者が多くてみなもっと豪華な進物を持参してきており、伊藤からはたかだか酒3本では現場監督でも無理だねと鼻で笑われてしまう。